Archive for 2014年6月13日

グランド・ブダペスト・ホテル

0舞台はレトロですが、新鮮でお洒落な映像です。ところどころブラックな表現がありますが、全編に遊び心溢れる、これぞエンターテインメントといった感じの作品です。映画「グランド・ブダペスト・ホテル」時は現在。東欧のどこか、古ぼけた街中に残された墓地。どことなくモノクロな場所に、一冊の本を携えた華やかな女性が颯爽とやって来るシーンから映画が始まります。鮮やかな対比です。

その手にある本のタイトルは「グランド・ブダペスト・ホテル」。銅像が造られるほどの大作家が、かつて滞在した寂れたホテルで聞いた話をまとめたストーリーでした。戦前には栄華を誇ったこの温泉リゾートホテルには多くのセレブがやってきていました。伝説のコンシュルジュ”グスタヴ・H”と天涯孤独で新人のベルボーイ”ゼロ”は、ホテルの上顧客だったマダムの葬儀に向かったが、相続のゴタゴタに巻き込まれ、殺人の濡れ衣を着せられたり、暗殺者に狙われたりしていくのですが・・・。

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というストーリー、雪山を逃げる暗殺者を追いかけたり、ホテル内での派手な撃ち合いもあるのですが、サスペンス映画ではありません。登場人物はそれぞれキャラクターが立っていて、それぞれの演技もいいです。驚いたのは、伝説のコンシュルジュ役のこの方が、

8

その名を口に出来ない、あのお方でした。「ハリー・ポッター・・・」

また、エンドロールも最後まで見せる工夫など、とにかく、楽しくて濃ゆい映画でした。

★★★★★