ラファエル前派展その1

11baaeddd833f266bcabd283a777791a「うさぎ」に「つの」と書いて兎に角、素晴らしい絵画ばかりの展覧会です。ラファエル前派展@六本木ヒルズ。「ラファエル前派」と耳慣れない言葉ですけど、あまりとらわれないで是非見に行って頂きたいです。 IMG_2124   まずはお出迎えしてくれたアーサー・ヒューズの「4月の恋」。どこか判然としないその表情をして「暗い部分が青空か雨雲か見分けのつかない4月の空のように揺れ動いている」と評されました。絡まったアイビーは彼女の近い未来への暗示でしょうか。この葉が実にリアルで、描き手の技術力の高さが窺い知れます。女性の後ろには、チラッとのぞいている手は恋のお相手かも。色々と想像をかき立てられるこの作品だけでも来る甲斐があります。また今回の展覧会の額縁もそれぞれ面白く、個人的にはそれも楽しめました。

続いてはミレイの作品が並びます。代表作「オフィーリア」。夏目漱石の小説「草枕」の一節に。

余が平生から苦にしていた、ミレーのオフェリヤも、こう観察するとだいぶ美しくなる。何であんな不愉快な所を択(えら)んだものかと今まで不審に思っていたが、あれはやはり画になるのだ。水に浮んだまま、あるいは水に沈んだまま、あるいは沈んだり浮んだりしたまま、ただそのままの姿で苦なしに流れる有様は美的に相違ない。それで両岸にいろいろな草花をあしらって、水の色と流れて行く人の顔の色と、衣服の色に、落ちついた調和をとったなら、きっと画になるに相違ない。

IMG_2121   と、登場人物に語らせていますが、これは、この作品に対する漱石の思いなのでしょうね。「美的に相違ない」なぞと、変化球な感想ですけど 🙂 同じくミレイの「マリアナ」も美しい絵画です。女性のポーズもさることながら、周りの素材感の描き分けが人間業とは思えないほど凄いです。 IMG_2119 ミレイの「釈放令、1746年」の犬の毛並み!思わずなでたくなります。 IMG_2123 ミレイばかりではありません。小さな作品ながら、思わず入って行けそうなヘンリー・ウォリスの「シェイクスピアが生まれた部屋」。空間もそうですが、イスに使われている木がそれぞれ違います。緻密に描き分けられています。 wa02 ジョン・ブレットの「ローゼンラウイ氷河」という作品。特に手前の石は”石”そのもの。凄すぎです。 John_Brett_-_Glacier_of_Rosenlaui_-_Google_Art_Project   続きます。

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